わからないことだらけの独立開業に。脱サラや独立開業に関する疑問や不安の解決、役立つ知識や成功のためのノウハウ情報を発信しています。

脱サラ独立開業みんなの口コミ評判 > みんなが知りたい独立開業のこと > > 【経営に必須】独立開業、起業する時の社会保険の話

【経営に必須】独立開業、起業する時の社会保険の話

会社員から独立開業、起業した場合、社会保険に関する内容も大きく変化することになります。この変化は自分自身だけでなく、家族全体にも関わってくる問題なので、もし経営者を目指すならば、社会保険に関する知識もまずは、確実に押さえておかなければならないポイントになります。今回はそれらを個別にご紹介していきたいと思います。


0031.jpg


健康保険から国民健康保険へと切り替わる


ゼロから独立開業、起業して経営者になると、健康保険から国民健康保険に社会保険も変更になります。仮に配偶者や子どもを扶養していた場合、会社員時代は扶養している人数分の健康保険料を別途で徴収はされてはいなかったものの、国民健康保険へと変更することで、自分自身だけでなく、家族人数分の国民健康保険料(税)を負担することにもなってきます。実は独立開業、起業の当初は、この負担増が結構な痛手になることもありますので注意しておきましょう。


また、会社員時代の健康保険から国民結構保険に切り替わることで、傷病手当金や出産手当金といった所得補償制度が受けられなくなります。傷病手当金とは、病気やケガで仕事ができない状態で休職している場合、「連続3日休職後の4日目」から支給されるお金になります。


そして出産手当金とは、出産予定日前6週(42日)から出産後8週(56日)までの間に支給されるお金のことになります。どちらの制度も被保険者(給与から健康保険料が天引きされている本人)のみが対象であるものの、仕事を休んで収入が無い場合にお金が「支給される」か「支給されない」かの差は大きいと言えるでしょう。


厚生年金保険から国民年金へと切り替わる


独立開業、起業して経営者になると、年金制度についても厚生年金保険から国民年金へと変更になります。こちらについても国民健康保険と同様に、国民年金を負担することになります。いわゆる専業主婦・主夫がこれに該当します。


厚生年金保険から国民年金への変更は、場合によって支払保険料の軽減などの結果に繋がります。しかし、将来受け取る老後の年金や死亡した場合の遺族年金のことを考慮すると、厚生年金保険の方が国民年金に比べて補償に対する厚みがあることは言うまでもありません。例えば現在(平成27年)の年金制度では、「同じ支給事由があるものについては併給される」といった決まりごとがあります。


もっとわかりやすく説明すると、65歳から(同じ支給事由)もらえる年金は、厚生年金保険からは「老齢厚生年金」として、国民年金からは「老齢基礎年金」として合わせて支給(併給)されるといった意味合いになります。同様に死亡した場合(同じ支給事由)、厚生年金保険からは「遺族厚生年金」として、国民年金からは「遺族基礎年金」として合わせて支給(併給)されることになります。


※年金制度を簡潔に説明する例えであり、すべての人が上記のように併給されるものではありません。年金の納付履歴や状況等によっても異なるため、専門家や日本年金機構等へ問い合わせるようにしましょう。


独立開業、起業すると雇用保険は対象外


法人の社長や個人事業主になると、雇用保険に加入することができません。つまり倒産などで失業した場合でも補償されない環境に身を置くことになります。そのため民間の保険商品などを利用して、このようなリスクの回避策も考えておくのが望ましいでしょう。


今回のまとめ


社会保険が変更になることで、負担する金額や補償の違いなどについて理解することができたと思います。起業前に加入していた健康保険や、厚生年金保険の「ありがたみ」は経営者の立場になった時に初めて、肌で感じることができるでしょう。その理由としては、紹介したように補償が異なる点はもちろん、健康保険料や厚生年金保険料が「労使折半」と言って、会社員として働く人(労働者)と雇用する人(使用者)が上記保険料をお互い半分ずつ負担しているといった理由もあるためです。


法人を設立し、従業員を雇用することになった場合などは、社長も会社が加入している健康保険や厚生年金保険に加入することが可能です。このような対応を進めることで、社会保険の補償を維持することができるようになります。一方で、ご自身の社会保険料にプラスして会社が負担する従業員の社会保険料も半分負担することになりますので、法人としての経費(月々の負担金額)が増加する事にもなります。社会保険におけるそれぞれのメリット・デメリットを理解した上で、独立開業、起業という選択肢を考えるようにしましょう。


著者・SPECIAL THANKS


佐藤 元宣
独立系ファイナンシャルプランナーとして子育て世帯から年配まで幅広い年齢層と分野で様々な相談に応じている。地元秋田県でファイナンシャルプランナー普及活動や情報も積極的に発信。

合わせて読みたい関連記事
独立開業を検討している人たちが多く閲覧しているビジネスをランキング形式でご紹介。各ビジネスの特徴や違い、みんなのビジネスに対する口コミ評価などもチェックできます。
今人気の副業・サイドビジネスをランキング形式でご紹介。それぞれの特徴や違い、稼げる副業なのかなど、みんなのビジネスに対する口コミ評価などもチェックする事ができます。

地域からビジネスを探す